ビヨンセの新曲「Break My Soul」が日本国内チャート首位を席巻しています。
※J-WAVE Hot100チャート7/10、17付け2週連続で見事No.1でした。
その曲の冒頭から野太い声がこれでもかとシャウトしており、ある意味ビヨンセより目立ってしまっているのですが、そのシャウトの主はご存知ですか?
答えは『Big Freedia』(ビッグフリーディア、若しくはビッグフリーダ)というアーティスト、ラッパーです。
この記事では、この先日本でも注目されるであろう個性派アーティストである『Big Freedia』を取り上げていきたいと思います。
ビヨンセの新曲はこんな曲
Beyoncé's #BreakMySoul is now available everywhere.
• Apple Music: https://t.co/diX5zyBXKY
• iTunes: https://t.co/qNzamHQnUz
• Amazon: https://t.co/MJZgh8iPts
• Spotify: https://t.co/KC20IlDCC2
• TIDAL: https://t.co/zMPIV3Sld3pic.twitter.com/JBCP0gIfSV— Beyoncé Hub (@theyoncehub) July 1, 2022
今回の新曲「Break My Soul」のベースは、90年代に大ヒットしたハウスの名曲であるRobin.Sの「Show Me Love」を大胆にサンプリング。
Sample appears at 0:13 within #ShowMeLove by #RobinS for #Beyonce song #BreakMySoul which has the sample appearing at 0:04 (tempo slower) and throughout. @andreag243 @KDouglas7 @MajesticWendy @NoTime4Fake1s_ @MariaMage1 @angle3246 @torontoreviewer @NewDistroGroup @ROBERTSILVA5768 pic.twitter.com/7MarSJPBkD
— MusicUnite (@MusicUnite1) June 21, 2022
↑Robin.Sの「Show Me Love」
そして、その上に野性的な男性の声のシャウトが乗っかっています。
最初聞いた時はリル・ジョンかな?と思ってました。
(LMFAOの「シャッ!シャッ!シャーシャーシャシャッ!」で有名)
でも少し声色が違うのが気になり、調べてみたところ全く違う人でした。
『Big Freedia』というアーティストの「Explode」という曲をサンプリングして使用しているとのことで、曲のクレジットでも「featuring〜」とはなっていません。
ビヨンセの曲への参加は初めてではない
ビヨンセの楽曲への参加はこれが初めてではなく、2016年に発売されたアルバム「LEMONADE」内の曲、「Formation」でも同じように参加しています。
ただしこの時点では、曲の途中に声が挿入されているくらいで、あまり目立った印象はありません。
またビヨンセ以外の大物だと、ラッパーのドレイクが2018年発売のアルバム「Scorpion」内の曲「Nice For What」にも参加しています。
このように早い段階でBig Freediaは大物アーティストに注目され、取り上げられてきた実績もあります。
ビヨンセの新曲にサンプリングされた曲
今回のビヨンセの新曲「Break My Soul」に使用されていた「Explode」はこんな曲です。
Explode – The Original Big Freedia Song Used On Beyoncé’s Break My Soul. #BigFreedia #Explode #Beyonce #BreakMySoul pic.twitter.com/YXn3sZESFX
— Peaches N Lean (@IndigoCheetah) June 21, 2022
ビヨンセの曲にほぼそのまんま使われていますね。
このリフレインする感じが、クセになるというか、頭から離れません。
今この記事を書いていても頭の中で無限反復しています。
これはライブで聞いたら身体を動かさずにはいられないですね。
Big Freediaはこんな人
英語表記だと「Big Freedia」で、そのまま読んだ発音としては「ビッグフリーディア」ですが、サイトによっては「ビッグフリーダ」と表記されており、本人の発音も「ビッグフリーダ」と言っているようです。
因みにApple musicでは「ビッグフリーディア」の表記でした。
本名は、Freddie Ross Jr.(フレディロスジュニア)。
アメリカの南部に位置するルイジアナ州のニューオーリンズ出身で、10年以上の下積みを経て、音楽活動を続けています。
音楽のベースはヒップホップですが、ニューオーリンズ発祥の「バウンスミュージック」と呼ばれるジャンルの代表的アーティスト、ラッパーとして挙げられます。
「トゥワーク」と呼ばれる、お尻をシェイクする踊りとほぼセットになっているジャンルです。
お笑いタレントの渡辺直美さんとかがよくやってるやつですね。
Big Freediaは地元ニューオーリンズを愛し、ニューオーリンズ発祥のカルチャーであるバウンスミュージックを世界に広げたいという目標があります。
SSENSE誌のインタビューで、「アーティストを本気で志したのはいつ?」という質問に「2005年くらいにハリケーンカトリーナに街がやられた時に、これからは全力だ、後ろは振り返らない、という気持ちになった」と答えています。
その答えでBig Freediaがどれだけニューオーリンズという街を愛しているのかが分かりますね。
そしてBig Freediaにはもう一つ、世界に認めてもらいたいものがあります。
Big Freediaはマイノリティーの味方
「あれ?女性?」
Big Freediaの声を聞いたことのある人なら当然思うことなんですが、彼(彼女)は男性として生まれ、女性として生きています。
曲中で聞こえるBig Freediaの声は、ある意味男性より男らしい迫力のある声ですが、本人は同性愛者であることを公表しており、自らを「クイーンディーバ」と称しています。
そしてBig Freedia自身もマイノリティーであることに誇りを持っており、自分が有名になることで、同じコミュニティーの人たちが世の中に認めてもらえるような活動をしています。
弟が殺されるという悲劇
Big Freediaが生まれ育った街は貧しく、人種差別やドラッグ、ギャングの争いや殺人など全てを見て育ったといいます。
そして、最近になってBig Freediaの弟が殺されるという出来事が起こってしまいました。
「あれはとても辛いできごとだった」と本人も語っていますが、それでも「愛と良いエネルギーとポジティブなバイブを広げる事が大事。僕自身の生い立ちを見て、不可能はないことを知ってほしい」と語っているように、とても芯の強い人であることが分かると思います。
まとめ
ビヨンセの新曲「Break My Soul」にサンプリングされているシャウトの声の主であるBig Freediaをご紹介しました。
とても力強い声を持ち、地元ニューオーリンズを愛し、ニューオーリンズカルチャーを外へ広げたい、LGBTQ+への差別を無くし、世界への扉を開きたい、というポジティブなパワーを持った個性溢れるアーティストだということが分かりました。
劣悪な環境で育とうとも、ハリケーンが街を破壊しようとも、愛してやまない弟が殺されようとも、幾多の困難に見舞われても屈しない芯の強い人であることも分かりました。
このビヨンセの曲で大々的に世の中に存在が知られた後、Big Freediaがどのような活躍を見せてくれるのか、そして彼女が活躍して世の中にどのように影響を与えるのかを期待して応援したいと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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